聖書ブログ

聖書のことを中心に書かせていただきます。引用は新改訳聖書第二版です。よろしくお願いいたします。

恥ずかしい思い出

以前、原因不明のめまいに襲われたことがあった。
落ちた物を拾おうとしてかがむと、そのまま前のめりに倒れてしまいそうになるレベルのめまいであり、重度の貧血のような症状であった。
当時、勤めていた会社は、社用車を使っての外回りの仕事だったので、その状態で運転するのは危ないため、病院に行くように命じられ、地元の内科、耳鼻科と見てもらったが、原因はわからないままであった。
そのため、MRIの撮れる大学病院で見てもらうことになった。
クリスチャンとしては、当時、洗礼を受けて日が浅かったが、悪霊追い出しの知識が多少あったので、病院を回るかたわら、思いつく限りの方法で追い出しを試みてもいた。
「イエスの御名によって命ずる、めまいの悪霊よ、出ていけ。」だとか、「病の霊よ、イエスの御名によってお前を縛る。」だとか、である。
その他、ノンクリスチャン時代に訪れていた神社、仏閣との関わりを断つ、断ち切りの祈りなどを今一度やり直してみたが、一向にめまいは治らなかった。
そうこうしている内に、いよいよMRIを撮る日が近くなって、あることに気付いた。

そういえば、最近ほとんど食事を取っていないな、と。
もしかして、これは栄養失調の症状ではないか、と。
その当時、クリスチャンになって日が浅かったゆえ、まだまだ世俗的で、仕事のストレスから毎日浴びるようにお酒を飲んでいた時期であった。
そうしてお酒ばかり飲んでいて、ろくに食事を取っていなかったのである。
そのことにふと気付いて、これは栄養失調ではないかと当たりをつけ、中でも、鉄分が特に足りていない気がして、その日から、レバニラ炒め定食をたくさん食べた。
その他の食事もたくさん取るようにした。
すると、なんと、MRIを撮る日には、完全にめまいは消えてなくなったのである。

お笑い草である。
めまいの原因は、単なる栄養失調だったのである。
会社に報告しなければならなかったため、MRIをキャンセルするわけにもいかず、当日、病院に行ったが、その際、自分の脳の断面図を生まれて初めて見るという貴重な経験をさせてもらったが、やはり診断の結果は異常なしであった。
病院の先生は、首をひねりながら、異常なしと、私に告げたのである。
私も、「それはそうだろう。何せ単なる栄養失調なのだから。」と思い、申し訳ない気持ちであった。

私は、当時、なんでもかんでも悪霊のせいにしてしまう傾向にあった。
体調がよくないと悪霊の攻撃、心の状態が悪いと悪霊の攻撃、とすべてを悪霊のせいにして、追い出しにやっきになっていたように思う。
もちろん、悪霊は実際に存在するし、悪霊からの攻撃も間違いなくありはするが、自分のなすべきことをせずに、過剰に悪霊のせいにしていたように思う。
無知とはおそろしいものである。
ただただ、責任転嫁をしてしまう自分が恥ずかしい限りである。
今では、調子が悪いときには、まず食事を疑い、その次に睡眠不足を疑い、それでも回復しない場合は、祈り、賛美し、悔い改めるべき罪を探し、それでも回復しない場合に悪霊追い出しの祈りをするのを原則としている。
イライラしたり人を許せないなどは、単にビタミンCが足りていない場合もある。

今日、食事は重要である、と再認識している。
むろん、悪霊追い出しを軽視しているわけではない。

<~こころは燃えていても、肉体は弱いのです。(マル14:38)>。