聖書ブログ

聖書のことを中心に書かせていただきます。引用は新改訳聖書第二版です。よろしくお願いいたします。

聖書で一番長生きした人

聖書で一番長生きした人をご存知だろうか。
これはメトシェラという人物で実に969才である。
創生当時の人間はみな長命でその多くが900年以上生きている。
これは聖書科学的には、ノアの大洪水前は上空にある巨大な水蒸気層が有害な紫外線等を遮断していて、人間はその害から守られていたからであろうとされている。
しかし、大洪水後はその水蒸気層がなくなり有害な放射線等が地上に増したため、人間の寿命は少しづづ短くなり、今では神が定めた通り、120年となっている。(創6:3)
もちろん、これだけが理由で短命になっていったわけではないだろうが、とにかく、創生当時はみな長命であった。

このメトシェラはエノクの息子である。また、ノアの祖父でもある。
<エノクはメトシェラを生んで後、三百年、神とともに歩んだ。~神が彼を取られたので、彼はいなくなった。(創5:22、24)>。
そしてメトシェラが死んだ年にノアの大洪水が起こっている。
つまり、ある人は、エノクはメトシェラを生んだときに神から啓示を受け、その後神とともに歩んだのではないかと言っている。
「あなたが今生んだメトシェラが死ぬとき、私はこの地上を滅ぼす。」、あるいは「あなたの息子は大洪水によって死ぬ。」などである。
滅びが近いことを知ったエノクは悔い改め、神とともに実に300年歩んだ。
そして<信仰によって、エノクは死を見ることのないように移され(へブル11:5)>た。
エノクは生きたまま、天に引き上げられた。

もしこの説が本当だとすると、神はなんと憐み深く、忍耐強いお方だろう。
神は、メトシェラの死と天地の裁きを結び付けて考えておられる。
しかしもちろん被造物の滅びを望んでおられたわけではないだろう。
メトシェラの存命中、一人でも多くが、悔い改めて救われるのを望んでいたに違いない。
だからメトシェラをできるだけ長く生きながらえさせた。
結果、メトシェラは聖書で最も長命の人となった。

さて、神はもう一度天と地をきよめられる。
黙示録に書いてある通り、今度は火によって。
神は洪水のときと同様、極限まで裁きを引き延ばしてくださるに違いないが、その間に一人でも多くの人が救われるのを願ってやまない。